宗家第15代家元による武野紹鴎研究の決定版!
茶の湯のみならず日本独自の文化・思想を表す「わび、さび」。紹鴎のわびの思想は日本人の心の根幹の形成に極めて強い影響を与えるだけではなく、国のあり方にも影響を与えていると筆者は語る。しかし現在紹鴎のわびの思想が正しく伝わっておらず、冷えさび茶の貢献者である利休がわび茶の大成者として認識されていることに警鐘を鳴らす。一方で茶書、歴史書、茶会記などの考察から利休の死の謎に迫る、茶人必携の論考。
○著者 岡本茂延(おかもと しげのぶ)
紹鴎流武野宗家第15代家元。茶道名武野宗延。昭和19年東京都玉川奥沢に生まれる。母武野(旧姓)文江より茶の湯を授かる。昭和62年11月、池袋に「武野紹鴎研究所」を創設、『武野紹鴎―茶・禅の心―』(酒井書店)を上梓し関係寺院に奉納。その他主な著書に『利休の師 武野紹鴎』(宮帯出版社)
四六判 上製 402頁