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日本人による御本茶碗
会 期 = 2017年9月10日〔日〕~2018年1月31日〔水〕
(好評につき6月17日まで延長)
※本展示は終了しております。
映画「嘘八百」小道具展映画「嘘八百」
会 期 = 2017年12月27日〔水〕~2018年1月31日〔水〕
※本展示は終了しております。


 高麗茶碗は、桃山時代から侘茶の茶碗として流行し、多様な展開をみせました。
 本展では、幕府や大名、豪商など町衆から多くの注文を受け、対馬藩が朝鮮半島の倭館内釜山窯で焼かせた「御本」の作品群を展示いたします。
 寛永十六年(1639)から享保三年(1718)まで続いた釜山窯では、対馬藩から出向した茶碗焼役人のなかでも、中庭茂三、船橋玄悦、大浦林斎、宮川道二(小道二)、松村弥平太、平山意春らが、それぞれ独特な雅味のある逸品を後世に残しています。茂三は腰のすぼまった独特な形状、玄悦は高台より胴をめぐるらせん状の釘彫を特徴とし、両者とも小砂まじりの土を用い、水簸されねっとりとした土を用いた朝鮮陶工による御本よりざんぐりしています。道二は極めて繊細で技巧的な三島を作り、弥平太は主に白土を用い、女性的で穏やかな作品を多く作りました。
 当時、日本人向けの焼物を焼成する薪を使い過ぎて、朝鮮の山がハゲ山になったという逸話が残っています。本展は、陶工たちの技法だけでなく、そんな当時の日本人の焼物熱を知っていただける展示となっております。さらに玄悦作 御本茶碗 銘「まきたつ山」(三井記念美術館蔵)などと並ぶ作風で、陶磁研究家・林屋晴三先生が絶賛した「玄悦御本」を特別展示いたします。
 あまり目にする機会のない多彩な日本人陶工による御本茶碗の世界をごゆっくりご堪能ください。

展示品目録
No 作品名 作者 箱書・伝来等 制作年代
1 御本三島 暦手茶碗   高天(対馬宗家
茶頭)箱書
銘「雪花」 李朝時代中期
2 絵御本 切高台茶碗/
御本 掛分 切高台茶碗
    対馬藩宗家伝来 李朝時代中期
3 対州御本 六角高台茶碗 松村弥平太(?~1708)造     李朝時代中期
4 御本 御所丸 緑釉 五角高台茶碗 松村弥平太 造 永瀬三楽(旧対馬
藩士)・有静 箱書
対馬藩宗家伝来 李朝時代中期
5 絵御本 切高台茶碗 松村弥平太 造     李朝時代中期
6 絵御本茶碗 松村弥平太 造     李朝時代中期
7 御本三島 雲鶴文茶碗 松村弥平太 造     李朝時代中期
8 御本 刷毛目茶碗 中庭茂三(?~1694)造     李朝時代中期
9 御本 釘彫茶碗 舟橋玄悦(?~1664)造     李朝時代中期
10 御本 三島 印花文 切高台茶碗 宮川道二(小道二)造     李朝時代中期
11 御本三島 印花 切高台茶碗 宮川道二(小道二)造     李朝時代中期
12 御本三島 印花文 割高台茶碗 宮川道二(小道二)造     李朝時代中期
13 御本 切高台茶碗 宮川道二(小道二)造     李朝時代中期
14 絵御本 草花文 半筒茶碗 宮川道三(小道三)造 高島玄室 箱書   李朝時代中期
15 御本三島 筒形猪口 宮川道二(小道二)造 六客組   李朝時代中期
16 御本 高麗 独楽香合     「朝鮮国・李逓製・日本
安永二年」銘
李朝時代中期
17 御本三島 一重口水指       李朝時代中期
18 御本 割山椒向付   五客組   李朝時代中期
19 御本 一重口水指       李朝時代中期
20 御本 狂言袴文汲出   五客組   李朝時代中期
21 御本立鶴図 小皿   五客組   李朝時代中期
22 御本三島 手付 菓子鉢       李朝時代中期
23 御本 小鉢       李朝時代中期
24 御本 狂言袴文 手付菓子鉢       李朝時代中期
25 御本三島 印花文菓子鉢       李朝時代中期
26 御本茶碗       李朝時代中期
27 御本 雲鶴文茶碗       李朝時代中期
28 御本 雲鶴文 割高台 四方茶碗       李朝時代中期
29 御本 狂言袴文 割高台 筒茶碗       李朝時代中期
30 御本 雲鶴狂言袴文 茶碗       李朝時代中期
31 御本 雲鶴文 切高台茶碗       李朝時代中期
32 御本 切高台茶碗       李朝時代中期
33 御本 箆目 切高台 小茶碗       李朝時代中期
34 御本三島 雲鶴印花文 割高台 平茶碗 釜山浦(窯)造   「嘉慶甲子 釜山浦製」銘 李朝時代中期
35 御本 雲鶴文 小茶碗   十客組   李朝時代中期
36 御本三島 雲鶴 印花文 割高台 平茶碗 釜山浦(窯)造   「嘉慶甲子 釜山浦製」銘 李朝時代中期


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